■ 「なり」の意味
① 伝聞<~という(ことだ)・~そうだ>……他人から伝え聞いた事柄。
(例) 亡くなり給ひぬなり。<お亡くなりになったそうだ。>
② 推定<~ようだ>……耳で聞いたこと(聴覚情報)からの推測。
(例) 過ぎぬなり。<過ぎ去っていったようだ。>
■ 「なり」の活用
「なり」:ラ変型
| 未然形 | 連用形 | 終止形 | 連体形 | 已然形 | 命令形 |
| 〇 | なり | なり | なる | なれ | 〇 |
■ 「なり」の接続
活用語の終止形に付く。ただし、ラ変型活用語には連体形に付く。
■ 「なり」の意味
① 伝聞<~という(ことだ)・~そうだ>……他人から伝え聞いた事柄。
(例) 亡くなり給ひぬなり。<お亡くなりになったそうだ。>
② 推定<~ようだ>……耳で聞いたこと(聴覚情報)からの推測。
(例) 過ぎぬなり。<過ぎ去っていったようだ。>
■ 「なり」の活用
「なり」:ラ変型
| 未然形 | 連用形 | 終止形 | 連体形 | 已然形 | 命令形 |
| 〇 | なり | なり | なる | なれ | 〇 |
■ 「なり」の接続
活用語の終止形に付く。ただし、ラ変型活用語には連体形に付く。
「なり」には、伝聞・推定の助動詞と断定の助動詞の2種類があります。
このページでは、《伝聞・推定》の「なり」を解説します。➡「なり・たり(断定)」
(1) 伝聞
伝聞は、他人から伝え聞いた事柄であることを表し、<~という(ことだ)・~そうだ>と訳します。
侍従の大納言の御女、亡くなり給ひぬなり。(更級)
<…お亡くなりになったそうだ。>
(2) 推定
推定の「なり」は、耳から得た情報にもとづいて推測することを表し、<~ようだ>と訳します。
笛をいとをかしく吹き澄まして、過ぎぬなり。(更級)
<…過ぎ去っていったようだ。>
伝聞・推定の「なり」は、「音あり」を語源とし、耳で聞いたこと(聴覚情報)からの推測を表します。➡「めり」
「なり」は、動詞のラ行変格活用と同じ活用をします(ラ変型)。➡動詞(10)ラ行変格活用
【表】「なり」の活用表
| 基本形 | 未然形 | 連用形 | 終止形 | 連体形 | 已然形 | 命令形 |
| なり | 〇 | なり | なり | なる | なれ | 〇 |
「なり」は、活用語の終止形に付きます。
ただし、ラ変型活用語に付く場合は、その終止形ではなく、連体形に付きます。
ラ変型活用語とは、①ラ変動詞、②形容詞、③形容動詞、④ラ変型の助動詞をいいます。
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