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動詞(8)サ行変格活用

要点のまとめ

■ サ行変格活用とは

サ行変格ぎょうへんかく活用……「す(為)」「おはす」の変則的な活用。

未然形 連用形 終止形 連体形 已然形 命令形
せ し す する すれ せよ

■ サ行変格活用の動詞

「す(為)」「おはす」の2語。

※ 複合語がある(「心こころす」「ものす」「奏そうす」など)。

解説

1 サ行変格活用とは

サ行変格ぎょうへんかく活用は、「す」「おはす」だけに見られる変則的な動詞の活用のしかたです。略して「サ変」と呼びます。

動詞「す(為)」の活用を見てみましょう。

せず   (未然形)

したり  (連用形)

す。   (終止形)

するとき (連体形)

すれども (已然形)

せよ。  (命令形)

この活用のしかたは、サ行下二段活用(せ/せ/す/する/すれ/せよ)に似ていますが、同じではありません(連用形が違う)。

このような活用のしかたは、「す」「おはす」だけに見られます。

古文単語

・「す(為)」(サ変)=する

・「おはす」(サ変)=いらっしゃる

2 サ行変格活用の動詞

基本的には、サ変の動詞は「す(為)」「おはす」の2語だけです。

例として、「す」の活用表を掲げておきます。

【表】サ変動詞の活用表

横にスクロール➡

基本形 語幹 未然形 連用形 終止形 連体形 已然形 命令形
す 〇 せ し す する すれ せよ
用法 ズ タリ

言い切る

トキ ドモ

命令して

言い切る

語幹の「〇」は、語幹と活用語尾の区別がないことを表しています。

もっと知る

サ行変格活用の動詞には、「す」「おはす」のほかに、「す」の複合語があります。「心こころす」「ものす」「奏そうす」「念ねんず」「全まつたうす」「軽かろんず」など。

練習問題

問題

次の文の下線各部は、すべてサ変動詞である。それぞれの活用形を答えなさい。

「男をとこも(1)すなる日記といふものを、女をんなも(2)してみむとて(3)するなり。」(土佐)

【ヒント】

下線部の語は、すべてサ変動詞「す」です。

「す」の活用形は全部違った形であるので、その形から判断してみましょう。

解答

(1) 終止形

(2) 連用形

(3) 連体形

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コメント: 1
  • #1

    さむらん (土曜日, 27 6月 2020 20:12)

    良い

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