■ 「ば」の用法
未然形に付く場合、順接仮定条件<もし~ならば>を表す。
(例) その事果てなば、とく帰るべし。<(もし)その用事が済んでしまったならば、早く帰るとよい。>
已然形に付く場合、順接確定条件を表す。
① 原因・理由<~ので・~から>
(例) いと幼ければ、籠に入れて養ふ。<たいへん幼いので、かごに入れて育てる。>
② 偶然条件<~すると・~したところ>
(例) 富士の山を見れば、五月のつごもりに雪いと白うふれり。<富士山を見ると、…雪がたいへん白く降り積もっている。>
③ 恒常条件<~するといつも>
(例) 瓜食めば子ども思ほゆ <瓜を食べるといつも子どものことが思い出される。>
■ 「とも」の用法
終止形に付いて逆接仮定条件<たとえ~ても>を表す。
(例) 千年を過ぐすとも、一夜の夢の心地こそせめ。<たとえ千年を過ごしても、一夜の夢の気がするだろう。>
■ 「ど・ども」の用法
已然形に付いて逆接確定条件<~けれども>を表す。
(例) いとはつらくは見ゆれど、こころざしはせむとす。<たいへん思いやりがないと感じられるけれども、贈り物はしようと思う。>
(例) 足ずりをして泣けども、かひなし。<地団駄を踏んで泣くけれども、どうしようもない。>
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月牙 (月曜日, 06 11月 2023 14:55)
わかりやすい