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助詞の分類

要点のまとめ

■ 助詞の種類

助詞には、格助詞・接続助詞・副助詞・係助詞・終助詞・間投助詞の6種類がある。

■ 格助詞・接続助詞

格かく助詞・接続せつぞく助詞……文節どうしの関係を示す。

格助詞 が・の・を・に・へ・と・より・から・にて・して
接続助詞 ば・と・とも・ど・ども・が・に・を・て・して・で・つつ・ながら・ものの・ものを・ものから・ものゆゑ

■ 副助詞・係助詞・終助詞・間投助詞

副ふく助詞・係けい助詞……いろいろな語に付いて意味を添える。

副助詞 だに・すら・さえ・のみ・ばかり・まで・など・し・しも
係助詞 ぞ・なむ・や・か・こそ・は・も

終しゅう助詞・間投かんとう助詞……文末や文節の切れ目に付いて意味を添える。

終助詞 な・そ・ばや・なむ・てしか・てしがな・にしか・にしがな・もが・もがな・がな・か・かな・かし
間投助詞 や・よ・を

解説

1 助詞の種類

助詞は、活用がない付属語であり、文節どうしの関係を示したり、いろいろな意味を添えたりする働きをします。

助詞は、次のように六つの種類に分けられます。

助詞の6種類

① 格かく助詞

② 接続せつぞく助詞

③ 副ふく助詞

④ 係けい助詞

⑤ 終しゅう助詞

⑥ 間投かんとう助詞

もっと知る

助詞は、品詞分類上、助動詞と同じ付属語に分類されます。

付属語は、単独で文節をつくることができず、つねに他の語に付いて文節をつくる単語です。

助動詞との違いは、助詞には活用がないことです。つまり、文中での用法によって語の形が変わることがありません。

2 格助詞・接続助詞

格助詞と接続助詞は、文節どうしの関係を示す働きをする助詞です。

(1) 格助詞

格助詞は、それを含む文節が後の文節に対してどのような関係になっているか(格)を示す働きをします。

山の中よりいで来て、銀しろかねの金鋺かなまるを持ちて、水をくみ歩く。(竹取)

<山の中から出てきて、 銀のお椀を持って、水をくみ歩く。>

主な格助詞

が の を に へ と より から にて して

(2) 接続助詞

接続助詞は、文(連文節)と文(連文節)とをつないで、前後の関係を示す働きをします。

富士の山を見れば、五月さつきのつごもりに、雪いと白う降れり。(伊勢)

<富士山を見ると、五月の末というのに、雪がたいそう白く降り積もっている。>

主な接続助詞

ば と とも ど ども が に を て して で つつ ながら ものの ものを ものから ものゆゑ

3 副助詞・係助詞・終助詞・間投助詞

副助詞・係助詞・終助詞・間投助詞は、いろいろな語に付いて意味を添える働きをする助詞です。

(1) 副助詞・係けい助詞

副助詞と係助詞は、どちらもいろいろな語に付いて意味を添える働きをします。

とくに係助詞には、文末(結び)の活用形を終止形以外にする用法があります(係り結びの法則)。

かぐや姫、光やあると見るに、蛍ばかりの光だに副助詞なし。(竹取)

<…蛍ほどの光さえない。>

朝あしたに死に、夕ゆふべに生まるるならひ、ただ水の泡にぞ係助詞似たりける。(方丈記)

<…ちょうど水の泡に似ているのだなあ。>

主な副助詞

だに すら さえ のみ ばかり まで など し しも

主な係助詞

ぞ なむ や か こそ は も

(2) 終助詞・間投かんとう助詞

終助詞と間投助詞は、文末や文節の切れ目に付いて意味を添える働きをします。

間投助詞は、終助詞と違って、それがなくても文の成立に影響しません。

あやまちすな終助詞、心して降りよ。(徒然)

<失敗するな、…>

少納言よ間投助詞、香炉峰かうろほうの雪いかならむ。(枕)

<少納言よ、…>

主な終助詞

な そ ばや なむ てしか てしがな にしか にしがな もが もがな がな か かな かし

主な間投助詞

や よ を

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